もし子どもに資産として残せるとしたら、何を残すか?そんなことを最近よく考えています。
〈生きていくチカラ〉とは何だろう?コミュニケーション能力?人生を楽しむ能力?自分で創造する能力?
〈おかねあのね〉は、お金に関するコンテンツですから、子どもに残したいたくさんのことの中で、〈お金について残す〉としたら、どんなこと?そんなことを今回はテーマに書いていきたいと思います。
お金だけが、この世の価値ではないことは承知していながらも、この社会の一員という中で、お金という道具を使って生活していくことと密接な関係であることには変わりはありません。
お金持ちの子どもは、大人になっても〈お金持ち〉のままでいつづられるのか?
「うちが、お金持ちの家庭だったらなぁ…」と思ったことはありませんか?
そこで素朴な疑問です。
〈お金持ちの子ども〉というだけで、この先も〈お金持ち〉でいつづけられるのだろうか?
たくさんのお金を「はい、どうぞ」と渡されただけの子どもはそのお金を一体どんな風に使うのだろうか?
親の作り上げた資産を、自分だけのチカラで保有し続けられるのだろうか???
例えるならば…すでに満開に咲いた花畑を子どもに渡したとして、毎年花を咲かせることはできるのだろうか?そもそも、満開の花を枯らさずに、花の寿命を全うできるだろうか???
その答えはNO!です。
すでに満開になった花畑を残されても、花畑を愛でるだけでいつの間にか花は枯れ、翌年に咲かせることはできないでしょう。満開の花を前に、ド派手な宴を開催するかもしれません。
花を育てるために世話が必要であることを知らずに花畑を受け取ってしまっているかもしれません。
特定の人物を具体例にあげたりはしませんが、〈お金持ちだった親〉に育てられても、自分で返せないほどの借金を借り、お金に人生を振り回されて生活している人をたくさん知っています。
もちろん、借金がわるいとは言いません。起業したり、新しいチャレンジのために投資したりすることで借金をする場合もあるかもしれません。問題なのは、自分で返せる能力がないというところなのです。
知恵を身につけることで、自分で考えるチカラを。
〈お金を持つことができた親〉であれば、きっと子どもにも〈お金を持つ方法〉を教えることができるだろう、と想像できます。特に一代で築いた資産であれば、0からスタートして、どんな経験をして今の資産にまでなったのか〈経験〉を交えて伝えることができると思います。
花畑をそのまま残すのではなく、〈種〉の状態から育てて、季節や天候によっての手入れの仕方、いい状態の時・わるい状態の時にどんなことをしたのか?などを教えてもらえた子どもは、きっと、自分の人生でも〈お金との付き合い方〉を上手にすることができるでしょう。では、もし、自分の親が〈お金を持つことができなかった親〉だったとしたら??
それが、何より困難な状態です。近くにいる存在には〈お金との付き合い方〉を知っている人物がいない。
そもそも、〈お金を手にいれる〉ということに対してネガティブな考えを植え付けられているかもしれません。
先ほども〈借金〉について触れましたが、〈借金〉が悪いという側面だけの教え方は〈お金の教育〉としてとても危険な考えです。繰り返しますが、起業したり、新しいチャレンジのために投資したりすることで借金をする場合もあるかもしれません。問題なのは、自分で返せる能力がないというところなのです。必要な場合の〈借金〉もあるということも含めて教えていかなければならないのです。
そして、直面するのが、私たち親世代(私は今30代後半)がその〈お金の教育〉を受けて来ていない人がほとんどである、という事実。
『投資は危険』『金儲けをする奴は悪いやつ』『借金は悪い』など、ある側面では正しい情報かもしれませんが、その反対側の情報を知らずに、正解は一つだと思い込んでいる。
『金儲け』の何が悪いことなのでしょう?お金がなければ、生活できないのだから金儲け自体を否定するのは間違っていますよね?もちろん人を騙して『金儲け』をする人もいます。それは『金儲け』が悪なのではなく、それぞれ個人の考えの中に悪が存在するだけのことなのです。
ですが嘆いているだけでは何も始まりません。
せっかく、情報を自発的に手に入れることができる時代になったからこそ行動を起こすべき、だと私は思ったのです。
そして、たくさんの有識者が記した著書を検索するだけで手に入れることができることになった時代ということも、私たちにとっては今〈いい風が吹いている状態〉なのではないかな、と思います。
『バビロン大富豪の教え』から教わったこと
たくさんある著書の中でも、今回の〈子どもに何を残す?〉というテーマにぴったりだと思うのが、『バビロン大富豪の教え』です。
内容は漫画仕立てなので、読みやすく、主人公は貧しい家庭に育った少年という設定で共感しながら読み進めていくことができます。
少年は、〈お金持ちになる方法〉を教えてもらうために大富豪の元へ行きます。
そこで、教わったのは、まず〈お金の知識〉。労働でお金を手に入れることや、貯蓄することなど、とても基本的なことです。
そして、少しずつ大富豪からの教えは実践的になっていきます。
〈金貨でいっぱいの袋〉と〈空っぽの袋〉2つの袋を手渡し、2つの袋を金貨でいっぱいにして帰って来なさい、というお題に立ち向かうのです。
最終的に、少年は〈金貨でいっぱいになった袋〉を2つどころか、たくさんの袋を持って大富豪の元へ戻って来ます。そこにたどり着くまでに、〈人に騙される経験〉〈お金を増やす知恵〉〈損をする勇気〉などを学びます。その学びは、少年がこの先の人生で、生きていく上で、何よりの資産になります。
経験をさせ、失敗をさせ、学ばせる…
どんな子育てにも必要なことを〈お金の教育〉にも取り入れていくべきなんだなぁ…と読んでいて思いました。
ついつい、お金についてとなると、頭が切り替わってしまって〈進学のための資金として〉などと、子どもにそのまま渡せるように1〜10まで完璧に準備しなくては…などと考えてしまいます。
ですが、もしかしたら、ある程度準備はしつつも、子ども自身に実践させて〈進学の資金〉を作る経験をさせる、という教育もこれからは必要になってくるのでは…と思います。
もし、お子さんが小学生であれば、この本を読ませてみるといいかもしれません。
すぐに実践とまではいかないとしても、こういったお話があったということを頭の中に入れておくだけで、将来的に〈お金の教育〉〈お金の実践〉をしていく中で、このお話を思い出して知恵を生み出す助けになるかもしれません。
〈お金について〉何を資産として残すのが、子どもにとっての幸福につながるか?
我が家にはまだ2歳になったばかりの娘がいます。
日々の成長を見ていると『お金の教育は、大きくなってから考えよう』なんてのんびりしていると、いつの間にか成長してしまいそうで…。気付いた時にはすでにときは遅し、いつの間にか、〈お金の知恵〉を身につけないまま社会に出てしまっているかもしれません…!
そうならないためにも、〈お金について〉まだ本人から質問されたりなどはありませんが、〈おかねあのね 〉の記事にもあるように『種から花を育てよう。植物を育てるのは、お金を育てることに通じる』のように、少しづつ、年齢に合わせてできることを成長に合わせてトライしてみています。
今、ご自身がきちんと資産形成ができていたとしてその〈お金〉をそのまま、何も教える事なく子どもに残しますか?
それとも、きちんと、資産形成した過程を教え、経験をさせて〈知恵〉という資産を子どもに残しますか??